自社開発についていけない?「やめとけ」と言われる理由とは

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Takuya Takubo Takuya Takubo

自社開発には「ついていけない」「レベルが高い」といったイメージが先行しており、中には「自社開発だけはやめとけ」なんて言われることすらあるようです。

わたしたちも自社開発をおこなっている会社の一つで、もちろんエンジニアの方々の採用活動もおこなっているため、そこのイメージはなんとかしたいなと思っています。

「自社開発はすごく楽しいぞ!メリットもあるぞ!」ということをお伝えするために、デメリットにも言及しながら、自社開発企業であるわたしたちの働き方をもとに情報をまとめました。

「自社開発はやめとけ」と言われる理由とは

今回の記事を書くにあたり、まずは「自社開発はやめとけ」と言われている理由を調査しました。

整理すると、主に下記のような内容が言及されています。

  • スキル(使用言語)の幅が広がりにくい
  • 同じ言語を使い続けることが多くて飽きる
  • 未知の実装をするために日々勉強しないといけない
  • 未経験だと入社が難しい
  • 事業に安定性がない
  • コーディング以外の仕事やスキルも求められる
  • 開発サービスへの愛情が必要

はい。確かに。あるかも。

要件をまとめると「何を作るかなんてどうでもいい」「指示書どおりにコーディングだけしていたい」「とりあえず気になる言語の案件にジョインして学習できたら次に行きたい」といったモチベーションの方にとっては、自社開発はあまり向いていなさそうです。

一方で「エンジニアとして面白い仕事がしたい」と思っている人にとって、自社開発は良い環境になるのではないかなと感じています。

とくにものづくりにこだわりを持っているエンジニアには、自社開発がぴったりかと思います。

自社開発のメリット・デメリット

ここからは、実際に自社開発をおこなっている自分たちの環境を鑑みて、自社開発のメリット・デメリットについてまとめていきます。

受託開発(≒SIer)やSESと比べたときの働き方や環境の違いを中心に考えてみました。

「完了」の明確な基準が定められないことが多い

完了基準の明文化をしないというのは、受託案件ならありえないことですが、自社開発だと意外とあるあるなのではないかと思います。

自分たちで開発していると、まずは走り出して、開発・実装の進み具合によってその場その場でジャッジしながら「よしそろそろリリースしようか」「さすがにもう少し実装かけようか」といったことを決めていくことが往々にしてあります。

スプリントという区切りはありますし、タスク単位でチケットは切るものの、その機能開発がどこまでどうなったら「完了」なのかは自分たちで都度決めていくようなスタイルです。

デメリットとしては、社内メンバーの信頼関係が薄い場合は地獄のような状況になることがあります。信頼関係がない場合や期待値調整がうまくできていない場合は、たとえばプロダクトオーナーやステークホルダーから「なんでできてないの?」という話を延々とされることになります。

その辺りのフェーズをクリアしており、開発メンバーと経営陣の信頼関係ができているチームなら、むしろ納得のいくものづくりができる環境かと思います。それがメリットです。

未知の技術や開発タスクへのチャレンジが多い

これはメリットでありデメリットですが、見積もりがうまくできないような、メンバーの誰もやったことのないようなチャレンジが多くなる傾向にあります。

受託開発だと、そのあたり安全マージンをとって受注することがほとんどかと思いますが、自社開発なら「やってみようぜ」「絶対この方がいいじゃん」でチャレンジしていく精神が強くなります。

デメリットとしては、これも工数管理や期待値調整がうまくできない場合は、地獄絵図になることです。

しかし「せっかくなら良いプロダクトにしたい」と全員が認識していて、未知のタスクは工数が読めないことや、場合によっては頓挫する可能性もあることなども経営陣が理解できている会社だったら、メリットの側面が大きくなるのではないかと思います。

コーディング以外の知識や仕事も求められることが多い

自社開発だと、少人数チームからスタートすることがほとんどです。いきなり10人も100人もジョインさせてゼロイチで開発するような会社は大企業くらいで、ほとんどは数名からスタートするかと思います。

そうなってくると、とくに人数が少ないうちはフロント・バック・インフラの区切りなどがなく、エンジニアの全員がある程度全体像を把握している必要が出てきます。設計から運用まで全員でやっているような現場がほとんとではないでしょうか。

もちろん学習が必要になりますから、そこで「ついていけない」「やめとけ」となる人や意見が出ることが想像できます。

しかしエンジニアとしてなんでもできるようになりたい人や、技術への興味が強い人にとっては、むしろなんでも触れるのはメリットかと思います。自分たちで考えながら作ったプロダクトには愛着も湧きますし、グロースできたときの達成感や喜びはひとしおです。

とくにスタートアップだと業績が安定しない

これは会社によっては死活問題になりうるところです。

スタートアップだと、サービスがリリースされるまで、もう少しいうと決済機能がリリースされるまでは収入なんてありません。外部から資金調達をして開発を進行していたら、彼らからのプレッシャーもかかりますし、何がなんでも収益化を目指す必要があります。

もちろんダメになったら法人自体が畳まれる可能性もありますから、それはデメリットと言えますね。

一方でサービスがグロースすれば青天井で収益が伸びる可能性がありますから、初期メンバーであるほどその恩恵に与れる可能性があるのは大きなメリットです。

ちなみにエンスポーツは同じ代表が運営するグループ法人が複数あり、別口で開発費が担保されていますので、その点は心配なく開発に打ち込める環境となっています。

今あらためて考えると、弊社の環境はかなり稀でラッキーなのかもしれません。

自社開発エンジニアに向いている人の特徴

というわけで、わたしたちが考える自社開発エンジニアに向いている人の特徴をまとめました。

横断的な開発業務を経験したい人

まずはフロントだけバックだけといった括りではなく、エンジニアはエンジニアだけで隔離されている環境でもなく、横断的な環境で開発業務をおこないたい人が向いています。

「あまり細かいルールに縛られたくない人」という言い方もできそうです。

リアルタイムで決まっていくことが多いため、たとえばセールスやカスタマーサクセスの担当者、あるいはデザイナーなどと密に連携をとりながら開発していくことになります。人数が少ない場合は、リーダーが書いたコードをメンバーがレビューすることも出てくるかもしれません。

職責や担当の枠を意識せず、横断的にビジネスや開発に関わりながら開発したい人には、自社開発が向いているかと思います。

ビジネス環境まで理解したい人

自社開発だと、どうしてもその先に集客や売上の話がついてきます。

マーケティングの状況なども共有されると思いますし、おそらくリアルなユーザー数やデイリーの売上などもみれる環境になります。

エンジニアリングだけでなく、ビジネスにも興味がある方にとっては、やはり自社開発が向いていますし、もっとも力を発揮できる環境になるのではないでしょうか。

一方でサービスの売上とかユーザビリティなんてどうでもよくて、本当に技術とだけ向き合っていたい人にとっては、自社開発は厳しい環境かもしれません。

「自分が作ったサービスだ」と胸を張って言いたい人

受託案件だと、将来的に「このサービスは自分が作った」とはなかなか言えないことも多いかと思います。

しかし自社プロダクトの開発に関わったなら、胸を張って言える実績となります。それが誰もが知るサービスまでグロースしたら、今後のキャリアにとっても大きなメリットになりますよね。

自分たちが頭を悩ませて作ったプロダクトなのですから「これは自分が作ったんだ」と胸を張って言いたくなるのは当然です。

自分の関わるプロダクトには愛着を持って臨みたい方こそ、自社開発が向いているのではないかと思います。

「自社開発だからついていけない」は違う

「自社開発だから」ついていけないのかというと、そういうことではないように感じます。

結局のところ、その会社や開発部の環境によりますよね。

受託開発だと明確な納期がありますから、進行が遅れたらデスマーチが発生したりします。とはいえもちろん自社開発だったとしても、たとえば発売日が決まっていたり、なんらかの期日がはっきりしているプロダクトであれば、それまたデスマーチが発生することもあります。

技術に対する考え方、ステークホルダーとのコミュニケーションなども会社によってさまざまです。それは「自社開発だから」ではなく、会社や部署の文化によるところが大きいのではないかと思いました。

ただ色々とひっくるめて、良いことも大変なこともある中で「自分たちが頭を悩ませて作ったプロダクトだ」と胸を張れる自社開発はとても楽しいと思っています。

ものづくりが好きな方は、ぜひ自社開発案件を検討してみてください。

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アプリ開発に携わっていただけるエンジニアはもちろん、広告集客・ライティングが得意なディレクターやマーケターの方も歓迎しています。

ご興味をもっていただけましたら、ぜひ気軽にお問い合わせください。

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Takuya Takubo

記事を書いた人

Takuya Takubo

Develop / PdM / 田窪 拓也

エンスポーツでプロダクトマネージャーをしています。プロダクト開発・運営の中で身につけた知見をもとに、役立ちそうな情報を発信していきます。